経済・政治・国際

2021年6月10日 (木)

平均値と中央値

 国家公務員のボーナスは、6月の末に平均値が新聞で発表されます。
 それを見る限りでは、恐らく多くの方が、「私よりも高いボーナスを得ている」と判断し、それが公務員に対する批判的な視点の原因の一つだと思われます。

 ですが、ここで重要になってくるのは、「平均値」という数値の意味するものです。
 平均値というのは文字通り、「データの全ての値を足したうえで、データの個数で割るもの」です。
 そして、国家公務員の給与において、一番注意しなければならない点は、「国会議員や、大臣などのポストについている人間も、国家公務員の一人としてカウントされているという可能性がある」ということです。

 ネット上のものだと、単に「国家公務員」と記載されているだけで、一般職なのか特別職まで含んだ値なのかが、全く分かりません。
 また、何歳までの公務員の平均を取っているのかも分からないという点も問題であり、結果として特別職や、一般職でも中央官庁に勤務する役職を持つ者のような「本来除外すべきレベルの例外」が加わる結果、異常なほどに公務員の平均給与やボーナスの金額が高く見えてしまうという部分は、大問題だと思います。
 新聞などでは、40代などのような縛りがかけられるのかもしれませんが、それでも中央官庁の役職付きの場合、基準となる給与に一定の倍数をかけるという計算式(役職手当が除外されるかどうかは分かりませんが、基準となる給与そのものが全く別次元の金額です)になる結果、給与以上にボーナスの金額では、大きな値が算出されることになります。

 結論として、一般の公務員が得ているボーナスの金額は、平均として新聞などで発表される金額とは程遠い(もちろん「それよりも大幅に低い」という意味で)ものであるのが実情です。
 それにもかかわらず、さも大金をもらっているような目で見られ、更に人事院は「中小企業も給与の基準に加える」という政策を行うことで、大規模な組織に属しているにもかかわらず、大企業の社員のもらっているボーナスの平均よりもさらに低い金額にされているというのが、真相です。

 本来発表するべきは、「中央値」、あるいは「最頻値」だと思います。
 ただし、公務員も高齢化が進んでいることから、最頻値を採用した場合はむしろ金額が上がる(もっとも人数が多い世代の金額が産出されるため)ことから、「中央値を発表する」のがもっとも適切であると考えます。

 中央値というのは、「データを小さい方から並べたときに、真ん中に位置する値」のことです。
 国会議事堂や中央官庁に勤めている人間と、極端に給与が低い若い世代が除かれるため、恐らく平均値よりもはるかに低く、かつ実際に比較するのに適した値になると思われます。
 最頻値同様、人数の多い世代が加わるという点は指摘されるかもしれませんが、「中央値が何歳であるか」ということを明記することで比較はできますし、近年は新規採用が増えているため、全体の中央値であってもある程度実情に沿った値になると思われます。
 また、もし今まで同様40代の値を採用するのであれば、その中の中央値となるため、より実態を反映した値になるのは間違いないと推定されます。

 正直、平均値を採用しているということ自体が、マスコミが公務員に対して攻撃的であることの表れの一つだと思います。
 そのくらい実際の金額とは乖離しているということを、一人でも多くの人が知っていただけると幸いです。

2012年3月 6日 (火)

国籍取得における、民事局の矛盾!

 昨日は、「研修」がありました。
 基本的には、参考になることばかりで…非常に良かったのですが、一点、凄まじく「許せない」ことがあったため、急遽記事にします。
 おそらく、多くの人が、「共感」してくれると思うのですが…。

 国の機関、「法務局」(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/)の仕事の一つに、「国籍事務」というものがあります。
 これは、「外国人が日本人になるための手続き(帰化)」などなのですが…その中に、「届出による国籍取得」というものがあります。

 この関係は、平成20年に、大きく改正されました。
 今までは、「婚姻が要件だった」のですが、「認知だけで日本国籍が取得できる」ようになったのです!

 このことで、法務局の負担は、大きく増えました。
 婚姻の場合は、まだ「簡単にはできない」(重婚が禁止されていたり…)のですが、認知は「割と簡単にできる」のですから。
 当然、「偽装認知」などの問題も、出てきます。

 そして、その負担は…全て、法務局に丸投げ、なのです。
 国会の付帯決議で、「法務局がきちんと調査すること」、及び、「警察との連携を取ること」が条件だったので…。

 これだけならば、まだ許せます。
 しかし、最大の問題は、「血縁を確認するための、DNA鑑定が、要件とされていない」事なのです!

 当然、「偽装認知」を防ぐ、最大の方法は…「血縁であることを確認する」事だと思います。
 そして、そのために、現代最も有効な方法は、DNA鑑定であることは、ほぼすべての人に、理解いただけると思います。
 それにもかかわらず、「民事局は、むしろDNA鑑定をしたがらない」のです!!

 はっきり言って、「偽装認知を、推奨している」としか、私には思えません。
 その上で、「偽装だと分かったときは、すべて法務局が責任を負う」のですから…。
 しかも、その問題を「ナーバスなもの」と位置づけて、下手に問題提起すると、「民事局として、怒り出す」らしいのですから…もはや、呆れてものも言えません。

 こういう連中を、「給料泥棒」と呼ぶのだと思います!
 こんな民事局の連中を、のさばらせている現在の政権…。
 まさに、「まじめにやっている公務員を、コケにしている」と思います!

 もし、納得できる説明があるのならば、ぜひしてください。
 おそらく、「まともな説明は、期待できない」と思いますけれどね。
 そのくらい、民事局に対する不信感は、強いです…。

 今日のオススメ動画は、「なし」とさせていただきます。
 申し訳ありません。

2012年2月17日 (金)

「絆」の乱用

 諸般の事情により、「明日」の朝の記事は、お休みさせていただきます。
 (また、しばらく「自重」することにします…こんな風に、「人を軽んじる」ことは、自分自身が一番許せないことですからね…)

 (上記は、一部修正されています。
 「今」の私は、いろいろと更新したいので。
 そして、その「更新」が、一番「癒される」状態なので、ご了承ください。2月17日追記)

 この記事は、某所で書かれた記事の、「引用」になります。
 ただ、「私なりの解釈」が入ってしまっているので…もし、「原典」を知りたい人は、リンクからたどってください。
 この記事は、見なくてもかまいません。

 某所のブログの記事(少し古いものになってしまいました…自戒の気持ちで、いっぱいです)に、「きづな」という新党が発足したという記事がありました。
 また、同時に自民党のポスターにも、「絆」という文字が記載されていたのです。

 そして、そのことに対して…私は、激しい憤りを覚えました。
 「二大政党」が、どちらもこの「絆」という、大事な言葉(去年の「一文字」ですからね)をこんなにも軽んじているということは…正直、ぞっとするしかありません。
 以前、toraboさんが「どちらの政党を選んでも、地獄である」ということを述べましたが…その言葉が、これほどまで「当てはまる」とは、思いませんでした。
 どちらも、「国民」のことなんて、全く考えておらず、ただの「馬鹿な存在」として捉えているというのが、この事態を見れば、分かると思います。
 つまり、「流行語を使えば、国民はこちらのほうになびく」ということを。

 かといって、「それ以外の党」が、国民の味方かと問われると…激しく疑問ですけれどね。
 ですが、少なくとも私は、「この二つの党には、死んでも投票したくない」こと、および「その二つの党に投票する人は、可能な限り「考えて欲しい」(考え直して、ではありません)」ということを、ここに述べさせていただきます。

2012年1月13日 (金)

朝三暮四は当然!

 たまには、少しまじめな記事も書こうと思ったので、書いてみることにします。
 ちょっと硬い内容なので、興味の無い方は、読み飛ばしてください。
 また、私は経済学者でもなんでもない(専門は、法学です)ので、もしかしたら解釈を誤っている点があるかもしれませんが、ご容赦願います。

 中国の故事に、「朝三暮四」という言葉があります。
 これは、猿好きの人が、猿が増えて家計が苦しくなったため、えさを減らすことにして、それを猿に伝たとき…という設定の言葉です。
 猿に、「これからどんぐりを、朝3つ、夕方(暮)に4つやる」といったところ、猿は「少ない」と怒りをあらわにしたため、「それでは朝4つ、夕方に3つやる」といいなおしたところ、手をたたいて喜んだというエピソードになっています。
 このことから、結果は同じなのに、表面的な利害にとらわれることや、そのようにしてだますことを、朝三暮四と呼ぶようになったそうです。

 ところが…実は、猿の怒りは、当然なのです。
 なぜだか、お分かりになるでしょうか?

 会計を学んだ人ならば、ぴんと来るかもしれません。
 「キャッシュフロー」という考え方があるのですが、要約すると手元にいくらお金があるかということを現します。
 また、利益を得る機会があるにもかかわらず、その機会を逃すことを、「チャンスロス」といいます。
 そして、それらが非常に重要な意味を持つのです。

 朝4つどんぐりを持つということは、つまり活動する日中、4個の資本を持っていることになります。
 それを、たとえば別の猿のもっている、栗と交換したり、あるいは食べずにとって置いたりすることができるのです。
 逆に、夕方に4つのどんぐりを持っていたとしても、そういった機会は失われ、普通に食べるくらいしか選択の余地がなくなってしまうのです。
 (まあ、それをとっておくということもできますが…それでも、朝もらうのと、夕方にもらうのとでは、鮮度が変わってくると考えると、重要性がわかると思います)

 そう考えると、「取引の機会をもつことが出来る、朝のうちにどんぐりをもらう」ということは、非常に大きな意味を持つことになります。
 ゆえに、猿が後者で喜ぶのは、会計の視点からすると、非常に道理にかなったことだということが出来るのです。

 ちなみに、この理論は、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」という本の一項目を元に、自分なりにアレンジを加えて作ったものです。
 一時期ベストセラーになった本なので、読んだことがあるという方も、いるのではないでしょうか?
 かなり面白い本なので、もしまだ読んだことのない方がいるとしたら、ぜひ読んでみてください。
 (一応、アマゾンへのリンクを、ブログに掲載しておきます)
 
 

2009年7月 5日 (日)

県知事選

 今日は、静岡県の知事を選ぶ選挙があります。
 私が入れる人は、すでに決まっているのですが…やり方がかなり卑怯だと思います。
 いったん政党から離れて、「無所属」になった後、再び復帰するというのですから。

 最低でも、投票所には、「どの党が推薦しているのか」を、明記するべきだと思います。
 今回、所属している党がある候補者は、共産党だけでした。
 ほかの候補よりも、ずっとフェアな態度で挑んでいると思いますよ。

 少なくとも、「自民・公明」の推薦候補にだけは、絶対に入れません。
 自民党も、公明党も、私は大嫌いですから。
 なぜ支持する人がいるのか、疑問になってしまいます。
 金でも渡されているのでしょうか…?

2007年11月 2日 (金)

世界的少子化傾向?

 Wiiの、「みんなで投票チャンネル」で、ちょっと面白い結果が出たので、報告します。

 家にいる家族の数が、3人以下と4人以上で、どちらが多いかという投票だったのですが、なんと4人以上がわずかに上回ったものの、その差は2パーセント未満という、接戦でした。
 私たちが思っている以上に、世界的に少子化は進んでいるのかもしれませんね。

 ちなみに、少子化が叫ばれる日本ですが、今回の結果では、「4人以上」の国の方から、6番目と、国際的な目で見れば、比較的「大家族」の傾向があるということも分かりました。

 他の無作為抽出の結果ではなく、「ファミリー向け」の機種のイメージの強い、Wiiでこのような結果が出たということは、かなり着目すべきところだと思います。
 意外と、両親と子供だけの家庭、多いようですね…。

 ちなみに、3人以下の方が多数を占める国は、欧米諸国が中心。
 もしかしたら、少子化に加えて、子供が早く独立するという傾向も、この結果に影響を与えているのかもしれません。

2007年4月 8日 (日)

義務

 今日は、統一地方選挙の、投票日です。
 個人的には、あまり政治家自体が好きではないのですが、投票には必ず行くようにしています。
 投票に行かない人に、政治について不満を述べる資格はないと思いますしね。

 ただ、本当に日本の政治、どの政党に入れても、ろくなことにならないというのが困りどころです。
 真の意味で「国民のため」に考えている政党なんて、恐らく「ない」というのがこの国の実情だと思いますしね。
 それでも、「棄権」することだけは、選びたくないため、やむなく「現政権以外」という消極的選択肢を選ばざるをえないです。

 重くなってしまったので、おまけに街中で見たちょっと変わった写真を。

Ca340389

 眼科らしいのですが、「病院」の、「内覧会」って…?!
 それだけ先端設備が充実しているということかもしれませんが、少なくともこんなものを開催する病院、私ははじめて見ました。

2006年11月18日 (土)

教育理念との乖離

 教育基本法の改正案が、強行採決の形で衆議院を通過しました。
 もともと、「教育」というものに政治が口を出すこと自体。あまり好ましくないと思うのですが、更にこの採決、及び内容に対する検討の欠如は、ひどいと思います。

 何よりも、一番悪いのは、「数で勝っていれば、どんなことでもしてよい」といった形の採決は、弱者切捨てを象徴しているようです。
 そのような「汚い」やり方で、「きれいな国」を作る…というのですから、信用できないと思います。

 また、「愛国心」という言葉が、何を指しているのかが全く分からないのも不気味です。
 何らかの「定義」がされているのならともかく、最悪「政府方針に追従すること」を強制するということにもなりかねませんしね。
 子供の教育を牛耳るということは、そのまま国を私物化するのと同じことだと思います。

 今回の改正は、個人的には受け入れられるものではなさそうです。
 「美しい」言葉ほど、「裏がある」ものだと思いますしね。
 以前の「ソフトバンク」のように。
 

2006年10月14日 (土)

景気回復?

 ちょっと、疲れ果てていたので、更新が遅くなりました。
 おまけに、今日は病院の「はしご」も行ったので、いっそう…。

 最近、ニュースなどで、「景気が回復し、いざなぎ景気並の長期にわたって好景気が続いている」と報道されています。
 しかし、個人的にはこの報道が、全く信じられません。

 少なくとも、自分、そして多くのサラリーマンにとっては、「給与は下がり、負担は上がり続けた数年間」であったのにもかかわらず、景気が回復したといわれても、説得力を持たないと思います。
 この場合、採用している指針に問題があると思います。

 恐らく、景気の判断に用いられるのは、「企業」の投資などだと思います。
 それはすなわち、「サラリーマンの首を切って、給与を減らして獲得した」お金を使って投資している…というように、自分には感じられてなりません。
 景気も、「企業」と、「個人」で、二つの指針を設けて「回復」を調べてほしいものです。

2006年9月17日 (日)

100円セールの落とし穴?

 私は足が遠のいているのですが、最近ミスタードーナッツで、全品100円のセールを行っておりました。
 ところが、よく見てみると、面白いことに気づきました。

Ca340066

 これが、そのチラシです。
 ドーナッツは、全品100円に、パイ・マフィンは全品120円なので、通常よりもお得になっております。
 ところが…このチラシの、「真価」は、実は下側の方にあったのです。

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 ちょっと見づらい写真で、申し訳ありません。
 このクーポンは、チラシについていた物です。
 キャンペーン期間の後、おおむね一週間程度の間、「全品30%オフ」となっております。

 ここで計算すると、キャンペーン期間に買うのが「損」なのが分かります。
 まず、100円のドーナッツであれば…当然、100円で買うよりも30%引きの70円で買った方がお得になるのは、言うまでもありません。
 そして、ドーナッツの主力価格帯の130円の商品でも…30%引きだと、91円となり、セール中よりも安くなるのです!
 150円くらいから、ようやく逆転現象が発生するので、恐らくドーナッツで唯一お得になるのは、「Dポップ」(200円なので、30%引きでも140円)くらいだと思います。

 このクーポンは、恐らく「パイ」には使えないのではないか…と思います。
 そうでなければ、同じくこのクーポンを使ったほうが割安になると思いますので。

 チラシの期間に買うよりも、その後の方がお得になるチラシ(苦笑)。
 まあ、普通はここまで「考えない」とは思うのですが…。

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