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2006年8月21日 (月)

郵便と信書

 最近、「やわらかい」記事が続いたので、たまには「難い」記事も。

 最近、郵便局の商品で、「EXPACK500」という名前の商品があります。
 この商品は、500円という均一の料金で全国どこにでも、重量を考慮することなく送ることが出来るというもので、かなり多くのところで利用されております。
 もちろん、専用封筒はそれほど「大きいものではない」ので、荷物を送る用途には不向きですが、書類などを入れるのには十分なサイズです。

 この専用封筒に、「信書を入れることは出来ない」旨が記載されております。
 以前から、書いてあること自体は気づいていたのですが、「信書」という言葉の意味がいまひとつピンと来なかったので、調べてみました。

 総務省のホームページに、信書の定義がのっておりました。

 「信書」は、郵便法第5条第2項(及びこれを受けた信書便法第2条第1項)に次の通り定義されています。
 特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書

 とのことです。
 きわめて平たく言うと、いわゆる「手紙」などが信書に当たる…ようなのですが、定義としてはきわめてあいまいなように感じる方も少なくないと思います。
 そして、この「信書」は、原則不可侵であり、理由無き開封にはかなり重い刑罰が課されております。
 また、「信書」を取り扱うには決められた方法で行わなくてはならず、それゆえに「小包」に同封する方法で信書を配達することは、「法律上」許されていない…のです。
 (そのため、もし同封されていた紙があった場合、「添え状」や、「注意のメモ書き」という扱いにすることで、法律上の適用を除外しているようです)

 そして、この「信書」を配達できるのは、郵便、もしくは認定を受けた業者のみが可能で、もし認定を受けていない業者(宅急便などが、代表例だと思います)が信書を配達すると、配達した業者だけではなく、それを頼んだ「当事者」まで罰せられるという、きわめて重い規定となっております。
 (なお、現在のところ、信書法に該当する認定業者は存在しない(厳しい条件過ぎて、参入できないらしいです…)ため、郵便が独占して信書を取り扱っているようです)

 このことで問題となった事例に、「地域振興券を信書に当たるとして、民間業者による配布を差し止めた」というものがあります。
 拡大解釈…としても、信書のカテゴリーからは反するのですが、上記のようにきわめて「あいまい」な定義のため、このようなことがたびたび起き、「配達業務」の民間開放の妨げとなっているようです。

 ちなみに、一部の宅急便などで用いられる「メール便」というものがあるのですが、その名に反して「信書」を取り扱うことが出来ないため、もっぱら「書籍」や「雑誌」の配送のみに使われている…という現実もあります。

 確かに、「通信の自由」とは非常に重いつながりのある「信書」。
 ですが、どうも法律の運用といい、実際の社会の動向といい、本来の目的とは「ずれた形で」用いられることが多い…ように感じてしまいました。

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